ポイント解説　きゃりーの「にんじゃりばんばん」歌詞の意味

作詞は中田ヤスタカ。 歌詞は「にんじゃりばんばん」を繰り返す一見無意味な歌詞です。

しかし、「Ring Ring Ring　鳴らないメロディー　ふんわり　煙に巻き　空を駆ける」とあるように、忍者を追いかけても手の届かない相手の比喩として使っています。また「常識を変えたら　驚きが日常に」「どんな色にもならないで キミは街を染めるよ」とあるように、忍者を反常識のメタファーとして使っています。

歌詞全体としては、「常識にかからないあこがれの存在は、なかなか振り向いてくれない」という内容ですが、かなり意識して聞かないと読み取りが難しいかもしれません。それにしても忍者の「逃げ足が速い」「日陰の存在」という特徴を恋愛歌に持ってくるとは中田ヤスタカ氏の技量が窺い知れます。

現在きゃりーは、紅白で中学生から大学生、２０代を中心に人気に火が付いたセカイノオワリのボーカルと交際中と宣言しています。きゃりーもセカイノオワリも恋愛歌中心のJ- popに反旗を翻しているところがあり似た存在です（セカイノオワリは戦争や死をテーマにした曲を多く出しています）。

しかし、そのアレンジは正反対です。きゃりーの作曲も担当する中田ヤスタカ氏は、スタジオにキーボードやギターなどを持ち込まない完全なコンピュータミュージック。一方セカオワは、オーケストラを茨城県に招いて屋外で収録するなどかなり自然の音にこだわっています。

恋愛歌中心でないという部分ではサザンも共通しているかもしれません。サザンとセカオワは同じアミューズの系列ですし、中田ヤスタカ氏が担当しているPerfume（パヒューム）も同系列です。アミューズ一派が今後の音楽シーンを変えていく可能性もあるかと思います。

参考➡アミューズ事務所　セカオワ×サザンで仕掛けた驚愕のメッセージとは（紅白）   

ポイント解説　タブラとインド人

・tabula（タブラ）というと哲学（倫理）の授業で習ったtabula rasa（タブラ・ラサ）の方を思い出される方もいるかもしれません。tabula rasaはもともと白い石板という意味で、tabulaは平らな板を意味するようです（tableと同語源か？）。

・インド人に一定の演奏技術が認められるまで１０年かかると言われています。日本で会得するには演奏技術を持つインド人に習うのが良いようです。

・東京近辺だとインド人は地下鉄東西線（高田馬場～西船橋）の西葛西、南行徳、原木中山などに住んでいます。西葛西に日本全体のインド人の１割が住まうというデータもあります。インド人向けのカレー料理店もあり特に「カルカッタ」という店がコミュニティの軸になっているようです（日本人も利用できます）。

ポイント解説　人種別に居住区を分けて住むべきなのか

・作家の曽野綾子氏が産経新聞で今後の日本は「労働移民を認めねばならないという立場に追い込まれている」。「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住むほうがいい」と主張し問題になりました。とくにアパルトヘイト後の南アフリカでもまだまだ住み分けが残っていることを根拠に取ったことも抗議を受ける要因となったかもしれません。

・完全に分けるという発想ではなくある程度自然に任せておけば良い問題で、外国人と一緒に住みたくないならそうしたい人がそうすればいい問題だとも思われます。また、曽野氏の「労働移民を認めねばならないという立場に追い込まれている」という発言の、「ねばならない」「追い込まれ」というマイナスのトーン（ムード）も気になります。キリンや象が引っ越してくるわけではないので、そこまで悲壮感を持つこともないと思います。

・曽野綾子氏は以前うつ病にかかったことがあると夫の三浦朱門氏が明かしています。もし郊外のニュータウンで「人口減の今、うつ病患者の移住を認めねばならないという立場に追い込まれている」。「居住区だけは、健常者、うつ病患者というふうに分けて住むほうがいい」などと議論されていたら気分がよろしくないのではないかと思います。

ポイント解説　きゃりーの「つけまつける」歌詞の意味

・きゃりーの比較的有名な曲が「つけまつける」。街で流れているこの曲を聴く程度だと「つけま つけま つけまつげ ぱちぱち つけまつけて」ぐらいしか記憶に残りません。しかしよく聞くと、小さな男の子が変身ベルトをつけて気持ちが大きくなるように「女の子にもある つけるタイプの魔法だよ　自信を身に付けて 見える世界も変わるかな」と変身をテーマにした歌詞になっています。きゃりー自身がモデルですので、「変身」というメッセージは分かりやすく伝わります。

・つけま（つけまつげ）＝　変身ベルトという見立ても面白く、中田ヤスタカの比喩を扱う能力や、意外なものを結びつけるセンスには恐れ入ります。

・「同じ空がどう見えるかは　心の角度しだいだから」。歌詞の一部ですがなかなか造詣が深いと思います。哲学書にも「事実はなく認識だけが存在する」と書かれています。

ポイント解説　楽屋を見せる演劇

・とあるクラブの踊り子たちが楽屋でおしゃべりをして、支度をして「ベルサイユの薔薇」を演じる。この過程をすべて見せた演劇が日本にもあったようです。

・似た問題として額縁は絵画の一部なのかというものがあります。哲学者のカントは額縁を「装飾的な戯れ」として作品の自律性から排除することを提唱しました。

・一方、20世紀後半にジャック・デリダは、額縁、タイトル、言説（絵に関する説明や批評）などが、作品の内と外の境界にある成立根拠のひとつだと主張しています。

参考：マン・レイ展における「マン・レイによる額装」とパレルゴンの考察

ポイント解説　元ネタはメガデス

出典：楽天（ステッカー、画像はクリックできます）

・メガデスは、有名なバンド「メタリカ」を脱退したデイヴ・ムステインを中心としたバンドでセールス実績もかなりのもの。 分類は「スラッシュメタルバンド」。政治的な主題などを積極的に扱う過激さがある。

・アメデスは、タモリさんのスラッシュメタルバンド。

ポイント解説　サバサンド

特設記事➡タモリ式サバサンドを１６０円、２分で作る超簡単なレシピ 

ポイント解説　仮面女子

・「仮面女子」はＡＫＢやももクロの後を追う地下アイドル。ＣＤの価格を極限まで下げ、ファンに複数枚買ってもらう戦略で２０１５年に新曲「元気種」がオリコン１位を記録。

出典：楽天（画像をクリックすると、視聴や現在の価格の確認ができます）

２１　ヨルタモリ×木梨憲武（ハマグリ、電車レース品川ステークス、能町みね子の歌）／2015.4.12 No.21

２２　ヨルタモリ×黒柳徹子（猫を説教、全国学校合唱コンクール、整数次倍音）／2015.4.19 No.22

２３　ヨルタモリ×石橋貴明（日本人と行列、成増のモスバーガー、有楽町線）／2015.4.26 No.23