タモリさんの名言ランキング【１】 in ヨルタモリ

2015/09/27

９月２０日に最終回を迎えたヨルタモリ。「お疲れ様は目上の人に使うべきではない」など物議を醸した提言をはじめ多くの名言が飛び出しました。今回は初回から７回までの名言をまとめます。タモリさんの名言をマスターすることで、尊敬される上司、人に好かれる人間になれるかも知れません。

画像出典は、記載のない限りすべてフジテレビ「ヨルタモリ」です。

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タモリさんの名言ランキング【１】inヨルタモリ

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１位　営業先で君は後ろ足に重心がかかっている

ヨルタモリの初回ゲストは「弟」でした（正体はいまだに不明）。

関西の工場長（＝タモリ）は同行した弟に「営業先で君は後ろ足に重心がかかっている。それは実は相手先が外出中などでいないことを少し期待しているのだ」と叱ります。

営業マンは人に会いたくて会いたくて仕方がない気持ちがないとおかしい。だから必然的に前足に重心がかかるはずだというのです。

「弟」に姿勢の指導をするタモリさんは、逆に言えば多少気が乗らない日でも前足に重心をかければ会いたい気持ちになると伝えたがっているようでした。

これは身体が精神を規定するという身体論の立場になります。笑顔を作れば心が楽しくなる、という事例で徐々に知られてきています。

ヨルタモリ　気になる初回のゲストと内容は？……2014.10.18

２位　着物を身にまとう時間が「私」を女にする

ママ（＝宮沢りえ）自慢の着物の話題でした。

関西の工場長（＝タモリ）は「着物は着るまでのプロセスが長いから良いのだ」と言います。洋服とは違い、着付けが終わるまでの長い時間の中で「私は女だ」という気持ちが固まってゆくことで女性の魅力を引き出すという見解です。

着物が洋服になり、書物がスマホの記事になり、ＣＤ（レコード）が配信型になり、現代は「無駄」な時間がやせ細っています。

しかし硯を磨り卸すことで気持ちが研ぎ澄まされ、えんぴつを削ることで遊びの心が学ぶ心に変わることはよく知られています。新発売の日に、レコード屋へ向かってペダルをこぐ時間も音楽の一部だったはずです。やせ細った時間を復権させることも大切なのかもしれません。

ヨルタモリ　気になる初回のゲストと内容は？……2014.10.18

３位　歌うことは歌うことをやめることだ。

出典：http://www.ssps.jp/wannabe/senzai.html

岩手でジャズバーを開いている吉原さん（＝タモリ）。吉原さんは音楽に精通している立場から、松たか子の歌”Let It Go（ありのままで）”について完璧主義でやや作りこみすぎていると指摘します。

もっと力を抜いて歌ってもいい。すなわち「歌うことは歌うことをやめること」だと指摘するのです。

本当にうまい歌手は当初の練習は意識的に細部までこだわって行うが、それが無意識に格納されるまで鍛えているということです。そうなると「sing like talking」とも言うべき理想的な歌い方になるというのです。

赤ん坊や子どもと違い、我々はもはや歩こうと思って歩いていませんし、自転車を漕ごうと思って漕いではいません。

若手のホテルマンや営業マンは見ていて分かるほどピリッとしています。しかし本当に経験を積み顧客の立場に立つことが染み付いたホテルマンや営業マンは、表面上はやわらかい面があります。その意味で２０代、３０代のビジネスマンは、まだ本物ではありません。

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４位　日本で自慢できるのは富士山だけだ。しかし日本人が作ったわけでない。

出典：世界遺産・三保の松原

関西の工場長（＝タモリ）は親父の言葉を紹介します。「日本で自慢できるのは富士山だけだ。しかし日本人が作ったわけでない」

自然の威力が人為を上回ることを表現している言葉です。

ギリシャのデフォルト、中国のものづくりの粗さと比べれば、日本人の勤勉さや精密さも捨てたものではありません。しかし何よりも自然とそれと調和した独自の文化が世界の人を引き付けているのだと思います。

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５位　物知りに見えるためには……

物知りに見えるためには、まず知っていることしか話さないこと。もし知らない話が出てきたら黙って聞き、最後に「そ！」と言うのがコツ。

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６位　コップがコップとして使われていることは両者にとって不幸なことだ。

「コップがコップとして使われていることは両者にとって不幸なことだ」これはエンディングの偉人の名言（パロディ）として取り上げられたものです。クレジットは、ラインハット＝シュナイザー1826-1898。

人は一度そうだと認識すると殻を破れなくなることがあります。

例えば出来そこないの部下は、確かにただの出来そこないの部下に過ぎません。しかしながら、そのように割り切って使い続けることは、部下・上司の双方に取って不利益なことかもしれません。コップに激流を扱わせてみたら、いつの間にかバケツになっていた。部下を持つことの醍醐味です。

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７位　ありのままの自分なんてのは１秒もない。

吉原さん（＝タモリ）は、松たか子の歌Let It Go（ありのままで）に関して、「ありのまま」というのは意味が不明だと指摘します。「自分っていうものは常に変化してる。ありのままの自分なんてのは１秒もねえ」と言うのです。

医学者の木村敏は、集団の存続が常に行動規範である動物と違い、人間にだけ自己意識がありときに集団の利害と対立することがあると言います。例えば特攻隊として散って行った若い兵士たちは言動を乱すことなく潔く出陣していきましたが、実は戦闘機には録音機が付いていました。ほとんどの兵士は最後に「軍のバカヤロー」「お母さん！」と叫んでいたと言われます。ここに自己意識が発生します。

すなわち自己意識は周囲の環境の変化に応じて刻々と変化していくものなのです。「自分の中に始点、原点などは存在しない」タモリさんは最終回でも、始点・終点のコーナーに絡めて繰り返し主張しています。

現代の教育現場では「あなたは何者？」「あなたの目標は何？」が執拗に問いかけられています。自己理解と将来の仕事探しです。人生を直線的なベクトルと捉える浅薄な教育論。タモリさんに言わせれば、とてつもなく無意味なことでしょう。

タモリが松たか子の歌唱力をジャッジ〜深すぎる哲学談義に〜……ヨルタモリ2014.11.16